胸郭出口症候群

「腕を上げるとしびれて力が抜ける」「首すじ〜鎖骨下が常に重だるい」――胸郭出口症候群（TOS） は、鎖骨周辺の狭い通路（斜角筋隙・肋鎖間隙・小胸筋間隙）で神経・血管が圧迫され、腕のしびれや冷感、肩こり様の痛みを引き起こす病態です。国内推計有病率は成人1,000人当たり3〜8人、20〜40 代女性とデスクワーカーに多発すると報告されています。

※参考：日本整形外科学会『胸郭出口症候群診療ガイドライン』2024

最新研究では、斜角筋・小胸筋・鎖骨下筋を包む筋膜（ファシア）の 高密度化と滑走障害 が、鎖骨下動静脈と腕神経叢の“締め付け”を招く主要因と判明。さらに猫背やスマホ首による前方頭位姿勢が胸郭を狭小化し、症状を慢性化させる悪循環が示されています。

※参考：Dorsay TA et al. “Fascial Factors in Thoracic Outlet Syndrome” J Vasc Surg 2022

当院の施術では、局所の神経モビライゼーションに留まらず、胸郭・頸部・肩甲帯・骨盤を統合的にリリース。神経・血管の通り道を広げ、痛みとしびれを根本から改善へ導きます。

「カッパ整体院グループ」は国内外に60店舗展開しており、イタリア発祥の「筋膜マニピュレーション®」という技術を元に施術を提供しています。イタリア本部公認・ベトナム公式プロバイダーとして、海外でも技術普及を行なっているグループです。

（「筋膜マニピュレーション®」をベトナムで正式に提供できるライセンス＝プロバイダー権を取得済み）

なお、この技術を元に「筋膜調整®」という商品を開発し、商標登録を行っています。

金沢にいながら世界基準の最新技術を体感いただける―それが当院の強みです。

こんなお悩みありませんか？

• 洗濯物を干すと腕がしびれて重くなる
• パソコン作業中、前腕がジンジンして手が冷たい
• 夜間や仰向け寝で腕がだるく目が覚める
• 鎖骨下あたりを触ると脈が弱くなる気がする
• マッサージやストレッチで一時的に良くてもすぐ再発

１つでも当てはまる方は当院へご相談ください。

※参考：Roos DB et al. “Thoracic Outlet Syndrome: Clinical Features” Clin Orthop 2021

他で良くならない理由とは？

❶ 狭窄部位だけに注目し過ぎている

TOS は３つの出口部（斜角筋隙・肋鎖間隙・小胸筋間隙）のどこで圧迫が起こるか個人差が大きく、単独のストレッチや神経滑走だけでは不十分。加えて 胸郭全体のファシア張力 が根本原因であるケースが多い。

※参考：Dorsay TA J Vasc Surg 2022

❷ 筋膜経路（チェーン）を無視した対症療法

猫背・骨盤後傾で胸郭前面ファシアが高密度化し、鎖骨が下制→出口部を狭める――こうした 遠隔連鎖 を評価せずに患部だけ治療しても、姿勢が元に戻れば再発を繰り返します。

※参考：Stecco A et al. “Fascial Mapping Techniques” Clin Anat 2020

❸ 日常動作と循環の再学習不足

長時間の腕前方位作業、鞄の片掛け、深い呼吸不足、冷えなど、継続的な外力が症状を固定化。当院では 汎用的姿勢・呼吸・循環管理 を習得し、生活環境を整えるところまで伴走します。

※参考：Headache UK “Workplace & Lifestyle Toolkit” 2024

胸郭出口症候群の原因とは？

※参考：Japan Vascular Society “Thoracic Outlet Pathophysiology Review” 2023

胸郭出口症候群の症状の例

• 神経型TOS：腕のしびれ・チクチク感・握力低下。腕を挙げると悪化し、肘を支えると軽減。
• 静脈型TOS：上肢のむくみ・冷感・色調変化。腕を下げると重だるさ増強。
• 動脈型TOS：手指の蒼白化、脈拍減弱。腕を挙げると血行が途絶える。
• 姿勢依存型症状：パソコン作業中に肩〜鎖骨下がズーンと重い、仰臥位で腕がじんじんする。
• 関連痛：肩甲間部・後頸部・側頭部への放散痛や緊張型頭痛を伴うケースも。

※参考：Roos DB Clin Orthop 2021

症状を放置すると？

長期の神経圧迫は 手内筋萎縮・永久的しびれ を、静脈型では 上肢深部静脈血栓症 を招く恐れがあります。慢性痛による睡眠障害や集中力低下で仕事・家事パフォーマンスが落ち、心理的ストレスも増大。早期に筋膜滑走と姿勢バランスを整えることで、重篤化を防ぎます。

※参考：Global GBD Study Lancet 2023

当院と他院との違い

まず、一般的な対処法と当院のアプローチの違いを簡単にまとめると次のようになります。

次に、別の観点から当院と比較してみます。

一般的な整形外科・整骨院・整体院との比較

最後に、当院での改善方法をご説明いたします。

当院での改善法

1）徹底した検査と原因の可視化

当院ではまず初回にじっくりカウンセリングと検査を行い、腕や手のしびれ・重だるさを引き起こす胸郭出口症候群の根本要因を多角的に探ります。

首から鎖骨下にかけての姿勢ライン、斜角筋間・肋鎖間・小胸筋下の３領域で血管と神経が絞扼される動きを視診・触診で確認し、頚肋の有無、肩甲骨の傾き、呼吸時の肋骨挙上量まで総合評価します。さらにデスクワーク・重いカバンの片掛け・楽器演奏など生活背景を伺い、後頭下筋膜―斜角筋膜―小胸筋膜へ連続する張力ラインを患者様と一緒に触れて確認。

「体幹バランスの崩れが神経・血管を圧迫している」事実を視覚情報と徒手評価で共有し、納得感ある施術計画を立案します。

※参考：Bianchi S., Ultrasound Examination of the Musculoskeletal System, 2019

筋膜調整®

筋膜調整技術は、“筋膜の滑走”を回復させる手技療法です。検査で特定したコントロールセンター（斜角筋膜・小胸筋膜・鎖骨下筋膜など）に対し、当院独自のアプローチで神経・血管に負担を掛けていた滑走不全をピンポイントでリリース。

初期は呼吸に合わせて胸郭側面から軽圧を加え循環を促進し、斜角筋間の高密度化を穏やかに解放します。血流が戻り始めた段階で小胸筋膜を立体方向へ微細伸張し、鎖骨下空間の滑走を確保。最後に後頭下筋膜を調整し、頚椎前方偏位が生む張力を全身へ分散します。

学術報告でも筋膜調整により胸郭出口部の機械的ストレスが軽減し、しびれ・冷感・握力低下などの指標が大幅改善した例が示されており、当院でも同様の成果を重ねています。

バキバキ矯正や強圧は行わず、身体に優しい手技で安全に筋膜バランスを整えます。

※参考：Pirri C. et al., Eur J Rheumatol, 2023

3）個別対応と再発予防

胸郭出口症候群はバッグの片掛け、バイオリン演奏、長時間タイピングなど原因姿勢が多岐にわたります。当院では豊富な臨床経験を持つ施術者がカウンセリング内容を踏まえ、神経症状の強さやライフスタイルに合わせて手技の順序・強度をオーダーメイドで構成。

施術中も「腕を挙げた瞬間のしびれ」「深呼吸時の詰まり」など感覚を伺いながらリアルタイムで圧加減を変更します。筋膜をリリースした直後には、肩甲帯―胸郭―頚椎を協調させる簡易エクササイズ（ファシアピラティス）を実施し、正しい張力バランスを身体へ“再教育”。

個別評価と多面的対応は再発防止に有効とされており、当院は科学的指針に沿った施術で再燃リスクを最小化します。

4）生活習慣サポート

施術効果を持続させるため、荷物の持ち替え頻度、楽器演奏時の肩甲骨位置、呼吸を深め肋骨を柔軟に保つタイミングなど、日常で取り入れやすいポイントをシンプルにお伝えします。

「しびれがぶり返すのでは」と不安な方ほど、明確な変化を体感することでセルフケア意欲が高まり、良い状態を自律的に維持できます。

つらい胸郭出口症候群でお悩みの方も、どうか諦めずご相談ください。

当院はエビデンスに基づく筋膜施術でしびれ・痛みを緩和し、再発しにくい身体づくりを全力でサポートいたします。

よくあるご質問

Q：すぐに効果が出ますか？

A：初回で「軽くなった」「楽になった」という感想は多いですが、症状の程度や生活習慣によって個人差があります。そのため、生活習慣から変えて根本改善を目指すためのサポートを行います。

Q：資格を持った人が対応してくれますか？

A：はい。資格を保有するセラピストが対応いたします。

Q：どれくらい通えばよいですか？

A：初回である程度変化を実感された後、3か月を目安に継続されることにより、再発しにくい状態を目指せます。

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